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独り言。

シチュエーションCD、BLCDの感想ブログです。

忘備録的な目的で始めたブログですが、作品購入に迷っているどなたかの判断材料の一部になれれば幸いです。

個人的解釈で書いており、ここに書いてあるものはごく一部ですので気になった作品はぜひ購入をおすすめします。









大正黒華族 第四章 メル

シチュエーションCD 大正黒華族 岸尾だいすけ

Rejetの大正黒華族第四弾メルの感想を残しておきます。

彼ヲ飼育スルCD 「大正黒華族」 第四章 メル 声:岸尾だいすけ

彼ヲ飼育スルCD 「大正黒華族」 第四章 メル 声:岸尾だいすけ

 

 

絶対に本編を聴く前にブックレットを開いてはいけないし、フリートークを先に聴くのもお勧めしません。

意地悪な岸尾さんが盛大にネタバレをかましてくれてますので。

 

今回のメルはそうだ、大正黒華族はRejetだった!と思い出させてくれる作品でした。

恋愛要素はあまりありませんが、「彼ヲ飼育スルCD」の名に一番ふさわしいのではないでしょうか。親愛系です。

今回も号泣必至なお話でしたが、ペットを飼われている方はまた違う面で感じるものがあるのではないかなぁと思います。私がそうでした。メルくん癖が強いからあんまり一般の方にはオススメできないけど…でも聴いてほしいなぁ。

結末ははっきりしています。はっきりしすぎて…

 

時間

CD1枚(1時間16分)第一節~第六節+フリートーク

今まで1時間以内に収まっていた黒華族ですが、今回聴いていて長いな、と思ったら15分以上長かった。

でも無駄な長さではないし、今回は特に結末がしっかり描かれているからこの長さなのかな、と思います。

 

キャラクター

・伏見メル(cv.岸尾だいすけ)…これぞリジェ男子。一言でいえばメンへラ。ツンデレな一面も。

自傷癖あり。強い人間には従順、弱い人間は嫌い。

薬学について勉強している。

正直このCD1枚では彼の本質は分からないです。本当に闇が深い。

 

・ヒロイン…病弱のお嬢様。優しい。既刊(4巻)の中で一番病が重いように感じます。

ピアノも弾けるしプリンも作れるから女子力高め。

 

以下完全にネタバレですのでご注意を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ストーリー(個人的な解釈も含まれています)

病弱なお嬢様であるヒロインは療養のために一人親元を離れ郊外の「白百合の屋敷」に住んでいました。

ある日ヒロインが屋敷でピアノを弾いているとメルが訪ねてきます。

礼儀正しく挨拶し、緊張しながらも粗相のないようにふるまうメル。

今日から一緒の生活が始まります。

メルが怪我をしていることに気づいたヒロインは手当をしてあげることに。

獣の自分にも優しくしてくれる彼女に戸惑いつつも喜ぶメル。

その日の晩、メルは自室で薬品の研究をしている最中に怪我をし、ヒロインの部屋を訪れます。

彼女はメルを問い詰めたりせず手当してあげ、全力でメルを甘やかします。

一人ぼっち同士だった二人はお互いの存在に幸せを感じます。

 

翌朝、メルはヒロインを遊びに誘いますが体調が芳しくない彼女は誘いを断ります。

納得して部屋を後にしたメルですが、しばらくして彼の泣き叫ぶ声が屋敷に響き渡りヒロインが慌ててかけつけると、メルは割れた花瓶で怪我をしていました。

ヒロインは手当てをしようと駆け寄りますが、自分の容態が悪化し倒れてしまいます。

そこでヒロインは生まれつき体が弱いこと、そのためにこの屋敷で一人療養していることを打ち明けます。

自分が信じていた強い完璧な華族ではないことを知ったメルはがっかりし態度を豹変させ「今までの姿は捨てられないため、可愛がってもらうために作っていただけ」と告げ、媚売って損したと不満をもらします。

ヒロインは体調を悪化させ咳込みますがメルはそんな彼女を放置し「医者は呼ばない、命令は聞かない」と言って自室に戻ろうとします。

ヒロインはメルの怪我を心配しますがメルはその怪我すらも人間にかまってもらうためわざと自分で傷つけていたことを告げ、「キミはもうご主人様じゃない、弱い人間なんていらない」と言って去っていきます。

 

その後のメルは自室に引きこもり、食事にもケチをつけ、ヒロインに食事を作らせようとするなどやりたい放題。自分の思い描いた優雅な生活ができない不満をヒロインにぶつけます。

そんな彼にヒロインはプリンを作ってあげます。

初めは見たことない物体に不満を言いますが、食べるとデレます。(かわいい)

 

ある日、屋敷にメルの怒号が響きます。

ヒロインが駆けつけると、彼は使用人に命令されたことが気に入らず怒り狂っていました。メルは使用人を全員やめさせるようヒロインに言いますが、彼女はそれを受け入れません。

使用人をかばったヒロインに、彼女が自分だけを必要としているわけじゃないと知ったメルはショックを受けその場を逃げ去ります。

メルは追いかけてきたヒロインに怒りをぶつけ泣きわめき、本当の自分は愛されないと嘆きナイフで自殺を図ろうとしますが、止めようとするヒロインと揉みあいになり、ヒロインは腕に怪我を負ってしまいます。

メルは動転し「僕のせいじゃない…」と言ってその場を逃げていきます。

 

自室に戻り眠ってしまったメルは、目が覚めるとヒロインからの手紙を見つけます。

手紙にはメルを労わるような内容が書かれており、そしてありのままのメルが好きであること、絶対に捨てないことなどが綴られていました。

 

翌日、二人は庭で出会います。

メルは少しヒロインを心配するようになりますが、あくまでそれは生活を保障してもらうため、と言います。

 

ある日、ヒロインの容態が一向によくならないことに苛立つメルは使用人から彼女がもう長くないこと、一族から厄介払いされていることを聴きます。

メルは彼女の部屋を訪れ、入院を勧めますが彼女は「両親に嫌われたくない、わがままを言って迷惑をかけたくない。いい娘でいたい」とそれを拒否します。

メルはそんな彼女に、今まで彼女がメルにしてきたことは自分がされたかったことで、甘えたい思いや寂しさ苦しさを持っていて、だからメルを通して自分が欲しい言葉で自分を慰めていただけ。それは偽善でありそんなことをする彼女をみじめだと嘲笑います。

そして、媚びて愛されても意味がないこと、本当の自分のことなんて誰も見てくれないこと、これからも絶対幸せになれないと言い捨てます。

そんなメルの言葉にヒロインの容態はさらに悪化し、メルは動揺して医者を呼びに行きます。

 

ヒロインが目を覚ますと傍らにはメルがいました。

メルは自分で作った薬を渡し、そんな彼の優しさにヒロインは涙を流します。

 

数日後、ヒロインの動作に違和感を覚えたメルは彼女の視力が落ちていることに気が付き、自らヒロインの看病をするようになります。

日に日に弱っていくヒロインはとうとうメルに「死にたい」と漏らします。メルはその言葉にショックを受け、もっといい治療をしてもらいたいと自らの毛皮を売ってお金に変えるため、屋敷を飛び出します。

 

メルは大金を持って屋敷に戻りますが、数日後ヒロインが今夜が峠であることを聞かされショックを受けます。

苦しさから自分を傷つけようとしますが、彼女が悲しむのは嫌だと思いとどまり、意を決して彼女のもとへむかいます。

メルの見守る中、ヒロインが目を覚まします。

星がきれいな夜、月明かりさえ感じ取ることができない彼女にメルは「病気が治ったら一緒に見よう」と明るく話しかけます。

謝るヒロインにメルは「ごめん」という言葉はあまり好きではないからはもうやめようと返します。

続けて病気の特効薬が手に入ったこと、彼女の両親も心配してくれていたこと、ちゃんと愛してくれていたことを告げます。

「だから君は死なない、これからもずっと僕といっしょ」と。

メルの励ましにヒロインは涙を流し、そんな彼女をメルは抱きしめ受け止めます。

そしてヒロインの気持ちはちゃんと伝わっていたこと、酷いことをたくさん言ってしまったことを謝罪し、今日からは自分に甘えてほしい、ずっと傍にいると約束しずっと秘めていた彼女への想いを伝えます。

元気になったらしたいこと、行きたいところを挙げ二人で幸せになろう!と約束し、彼女が眠りにつくのを見届けます。

メルは泣きながらヒロインの目覚めを待ちますが、彼女が起きる気配はありません。

ひとしきり泣いた後、現実を受け止め彼女を心配させないよう「もう泣かない」と誓いヒロインへ別れの言葉を送ります。

 

 ブックレットは本編後に書かれたと思われるメルの手紙です。ぐっときます。

 

 

フリートーク

余韻ぶち壊しトークです。

でもそれが救いだったような気もします。2周目からは聞きませんが(笑)

だいさくさんだから通常営業な気もするけど狙ってこんなトークにしたのならすげーよ。

散々泣いてたのに思わず吹き出してしまいました。余韻を返せ。

・人生なんてそんなもんですよ!

・「散歩だと思ってたら、注射だとだんだん気づいた時の犬」で検索

・うさぎ追いしかの山でーす★

神目線

甦るよ!

 

SE・BGM

 今回もとてもよかったです。ほんとうにサントラください!

そして今回はリリヰのBGMで終わらなかったのがね…悲しい

 

感想

というわけで、バッドエンドでした。こうゆうEDは想像できてなかったのでちょっと心が追いついていかなかったです。しんどかった。しんどいの分かってるのに毎晩聴いて心を抉られておりました。 

このあとメルくんはどうなったのか。

主なき屋敷にはいられないと思うし、きっと次の派遣先に行ったか、なんとか野良で生き残ってるのか。ルリヤほど生活に困ったりはしないだろうけど…でも獣だからなぁ…。

ブックレットのメルくんが思ったほど病んでなかったのでどうにかこうにか人間とうまくやっていってほしいです。

ご主人の分まで幸せに生きてほしい。ちゃんと生きてからご主人に会いに行ってほしいと思います。

だいさくさんが「応援すれば生き返る」って言ってたけど、ご主人が生き返ることはあるのだろうか…?(多分ない)

 

第五節のメルが自分の毛皮を売りに行くシーン、細かい描写はなかったけれどうさぎは皮から剥ぐらしいのできっと耳をばっさり切除してしまったのでしょうね。

闇市だから麻酔とかもしないだろうし、コミコミ特典SSなんかもあわせて考えるとすごいことだなって思うんです。そこまでして手に入れたお金をもっても結局彼女を助けられなかったっていうのがね、本当に切なくて。

 

第六節のヒロインと話すシーン、一周目はメル目線で聴いて泣いたんですけど二周目からはヒロイン目線で聴いて泣きました。

自分の命の終わりを感じながら、捨てたりしない。ずっと一緒と約束したのにこれだけ自分を大事にしてくれる人(メル)を一人置いていかなければならない。だからごめん。

ごめんって言わないでって言われても、ごめんしか出てこないよ…

「前向きな言葉」を泣きそうな声で言うっていう矛盾がすごく悲しかったです。

ヒロインが最後ちゃんと自分は愛されてたって思いながら死んで行ってくれたことを願います。

 

玖珂兄弟は特例で学校に通うことで、ルリヤは野良としての生活で自然と身に着いた「社会性」があるんですよね。でも学校に通えない一般的な獣は結局家の中でご主人様に飼われることでしか生きられない。

壊れてることを除けばメルくんが獣としての本来の姿なのだと思います。

メルくんはリジェ男子って書きましたけど、最初に聴いたときに既視感があってずっと考えてたら思い出しました。うちの犬だわ、と。

甘えたくて、かまってほしくて近寄ってきて、忙しいからって邪険にすると見えないところに行ってイタズラする。もしくはイタズラしちゃうぞ!って挑発する。

怒られたら逃げて隠れて凹む。で、また甘える。の繰り返し。

飼い主としては悪さされると頭にくるんですけど、やっぱり可愛いんですよね。許せてしまう。そういうものだと思うんです。ペットって。

序盤だいさくさんの演技力も合わさってずっとメルに対してイライラしてたんですけど

でも爆発寸前でデレる。かわいいやつじゃないか、ってなっちゃう。

嫌いになれないぎりぎりのラインのキャラを作り上げていたと思います。悔しい。

そしてこの話を聴いて切に思ったわけです。ペットを残して死ねないと。

犬の十戒を思い出しました。考えさせられます。

そして彼の本質を知りたくて色々考えました。多分黒華族の中で一番考えました。もしかしたらメル推しなのかもしれない(笑)

  

というわけでここからは根拠のない妄想です。

メルが弱いものを嫌いなのは、病人だった母親に傷つけられた過去を持っている(公式プロフィール参照)からではないでしょうか。おそらく母親は病気で死んでしまった。自分を一人残して。

そしてメルはヒロインの家に来る前に薬の開発をする人の家で飼われていて、臨床実験?(試験?)の対象にさせられてたんじゃないかなって思ったわけです。

そもそも獣は学校に通うことができないのにきれいな文字書くし薬を作る道具を持ってきたっていうのが気になって。元のご主人様に可愛がって欲しくて薬を作る手伝いをするために色々勉強したのかもしれない。

けれども自分を酷く扱って大事にしてもらえず壊れてしまった。

壊れてしまったから面倒くさくなり捨てられた。みたいな。

ご主人様(強い人)の命令は絶対!な環境で育ったメルは強い人(華族)にあこがれ?をもったのでは。 

作中でメルは何度かスイッチが入ったように情緒不安定になったんですけど

そのトリガーにこの2つの過去が関係するのかな、と思いました。

最後にヒロインに優しくなった彼を見てトラウマから抜け出せたのかな、と私は思いたい。

ともすればこれはメルの成長物語としてはいい終わり方(もちろんヒロインが死ぬのはだめなんだけど)だったのかもしれません。

  

ヒロインの両親はヒロインを厄介者扱いをしている、みたいな描写があったけれど

あれだけ両親に負担をかけさせたくないと言っていたヒロインが「獣を飼いたい」なんて言わないと思うんです。

色々事情があって両親は見舞いに来れない。(私は感染症かなんかだと思ってますけど)

彼女の命が残りわずかなのを分かってて一人寂しく死んでいかないように両親は彼女のもとへメルを送ったのではないでしょうか。(それじゃメルがかわいそうっていうのはおいといて)

ヒロインもそれを理解した上で、両親が送ってくれたメルを宝物みたいに大事にしようとしたのではないかな。そうだとしたら救いがあるよね。っていう願望ですが。

 

 

 

あとメルが面白い草として抜いていた「薄荷」の花言葉もね。

関係あるのか、ないのか、ないかもいしれないけど、個人的にはぐっときました。

 

「え…ちょっと…うそ!」は最高でした。あの一言だけでメルをだいさくさんが演じてくれてよかったと思います。感謝。